生物多様性の損失をどのように追跡しますか? 科学者らによると、エアフィルターをチェックしてください

Mar 12, 2023

私たちが呼吸する空気中に浮遊している山火事の灰、花粉、塵、その他の粒子に加えて、植物や動物からの遺伝物質の断片も存在することは驚くべきことではありません。

カナダと英国の科学者による新しい研究は、環境の変化を追跡するためにその物質を利用する新しい方法を明らかにしました。

動物や植物が皮膚、鱗、毛皮、または排泄物を通して流すこれらの遺伝子断片は、環境 DNA (eDNA) として知られています。 他の方法よりも簡単に、そこにどのような生物が存在するかを示すことで、研究者にその地域の生物多様性に関する手がかりを与えることができます。

eDNAは、コンピューターや3Dプリンターの冷却に使用されるものと同様の小型エアフィルターを、科学者が監視したい生息地に直接設置することで収集できる。

しかし、これらは小規模なデータ収集が可能である一方で、トロントのヨーク大学と英国の 2 つの機関の研究者らは、私たちの周囲の大気汚染を監視するガジェットが存在し、すでに何十年にもわたって誤って大規模な eDNA を収集していることを発見しました。

これらは大気監視ステーションと呼ばれ、ほとんどの国で大気の質を測定するために使用されています。 カナダでは、セントジョンズからオンタリオ州ミシサガ、ブリティッシュコロンビア州バーナビーに至るまで、全国に約 260 基が設置されています。

月曜日のCurrent Biologyに掲載されたこの研究の背後にある研究者らは、2021年秋に2つの観測所からサンプルを収集した。1つはロンドンの公園に、もう1つはエディンバラ北部の野原にある。 彼らは、182 種の植物、菌類、昆虫、哺乳類、鳥、魚、両生類から eDNA を発見しました。

「それは私たちが予想していたよりもはるかに多かった」と共著者であるトロントのヨーク大学生物学助教授エリザベス・クレア氏は語った。 「それは私たちにとって最大のショックの一つでした。」

サンプルでは、​​キャベツから大豆に至るまであらゆるものの存在が明らかになりました。小さなフクロウとアカシカ。

クレアさんは、彼女と同僚が、これほど大量の情報が常に目の前にあったことに驚いたと語った。

「そこには、毎日何度も何度もデータを収集するシステムが存在し、それは基本的に半自動であり、私たちはその存在に一度も気付かなかったという考えが非常に驚くべきことです。データはすでに存在しています」と彼女は言いました。

研究者らによると、多くの空気監視ステーションでは時間が経つとエアフィルターが保持されなくなるが、中には1970年代にまで遡る記録が残っているところもあるかもしれないという。

eDNA を収集すると、研究者は直接観察することなく、生物多様性として知られる生態系に生息する生物の種類を特定し、特定の種で何が起こっているのかを長期的に把握することができます。

生物多様性条約などの国際条約は、種の減少率を評価および比較するために生物多様性を監視することをカナダおよびその他の国に義務付けています。

eDNA 以外にも生態系内の生物多様性を測定する方法はたくさんあります。 クレア氏によると、その範囲は種によってさまざまだが、空気監視ネットワークを使用して eDNA を収集することは、監視を標準化する 1 つの方法であるという。

「私たちは何に対しても単一のアプローチを持っているわけではありません」とクレア氏は言う。 「したがって、私たちが抱えている最大の課題の 1 つは、そのデータをより広範囲で照合することですが、今ではこのデータを世界レベルで一度に収集できるようになりました。」

パシフィックサーモン財団およびカナダ水産海洋局の研究者であるクリストフ・ディーグ氏は、サケの生物多様性を監視する際に eDNA を利用しています。 彼は、ほとんどの情報を水、つまりサケの生態系から収集しているが、空気中の eDNA からも多くのことを学べるだろうと語った。

「空気と水中で見ているものを組み合わせることで、起こっているすべてを実際に捉えることができます」と彼は言いました。 「これがこの研究の興味深いところであり、大陸規模で生態系全体の全体像、つまり生物多様性の概要を得ることができるのです。」

カナダの国土の広さと気候の多様性を考えると、カナダ全体の生物多様性の全体像を把握することは困難です。 しかし、これらの空気監視システムによって収集され保存されている履歴データがある場合、履歴データの一部をマイニングすることで、その状況を具体化するのに役立つ可能性があります。

「これをカナダのアーカイブサンプルに適用した場合、すでに私たちの多様性に劇的な変化が見られるでしょう」と彼は言いました。

「私たちはカタログに記載できるよりも早く生物多様性を失いつつあります。私たちは何を失っているのか実際には知りません。」

生物多様性科学の多くの手法は時間がかかり、手作業で行われているとクレア氏は語った。 人々は毎日現場に出向き、データを収集するために多大な労力を費やす必要があります。

ウォータールー大学の生物学准教授であるレベッカ・ルーニーは、生物モニタリングと湿地評価に関する研究の一環としてフィールドワークを行っている人々の一人です。 彼女は、eDNA データは有用ではあるものの、生物多様性を測定するために生息地に出向くほど正確ではないと述べました。

「少なくとも、私たちが物理的にそこにいるときは、これらの植物がそこにあることを確実に知っています」と彼女は言いました。

共著者であるロンドンクイーンメアリー大学のジョアンナ・リトルフェア氏も、収集されたデータの正確性を確保するにはまだ長い道のりがあることに同意しています。

「この研究はまだこの方法の存在を証明したばかりです」と彼女は言う。 「確かに疑問はありますが、多くの可能性もあります。それが次のステップで期待していることです。」

たとえば、eDNA は生態系内の種の種類を明らかにしますが、それらの種の実際の個体数や生態系間の微妙な違いを測定することはできません。 また、風によって分子が遠くまで飛ばされる可能性があるため、種の正確な位置を知ることも困難です。

「私たちは『牛は20メートル離れたところにいるのか、それとも数百キロメートル離れたところにある可能性のある牛の群れなのか』と尋ねます」とリトルフェア氏は語った。

すべての空気監視ネットワークのサンプルが保存されているわけではないため、著者らは、自分たちの研究がネットワークを運用している人々に、収集したデータを保存するよう促すことを期待している。

科学者が生態系と歴史上の時点を比較し、何が失われたのかを追跡できるようにするには、現在のスナップショットだけでなく歴史的な写真も持つことが重要であるとディーグ氏は述べた。

たとえば、ネイチャー・カナダによると、カナダではリスクにさらされている個体数が過去50年間でほぼ60パーセント減少し、哺乳類の個体数は約半分に減少した。

「我々はこのような機会について考え、何も逃さないようにすべきだ」とディーグ氏は語った。

ジャーナリスト

プラプティ・バマーニヤは、CBC ジョーン・ドナルドソン奨学生です。 彼女は以前 CBC ニューブランズウィックで働いており、最近トロント メトロポリタン大学でジャーナリズムの学士号を取得して卒業しました。 彼女に連絡するには、[email protected] をご利用ください。